SPECIAL SHAPE
特殊形状では「防煙垂れ壁を曲げる」のではなく、区画・支持・端部を分解して考える。
円形・段差・傾斜・クランクなどは、意匠だけでなく防煙区画の連続性、フレームの支持、シートの張り方を同時に成立させる必要があります。
01 / CHALLENGE
特殊形状は「高さ・方向・支持条件」が同時に変わるから難しい
直線の防煙垂れ壁は、同じ高さで連続するレールやフレームを設置しやすい一方、段差や曲線では支持位置が変わり、部材同士の接続部も増えます。さらに照明・設備・梁が重なると、納まりは一気に複雑になります。
重要なのは、防煙区画として隙間なく連続させながら、無理なねじれや局所的な応力を生じさせないことです。意匠ラインだけを優先せず、製作・施工できる形へ整理します。
02 / SMOKE LINE
まず防煙区画線を確定し、そのラインをどの部材で追うかを決める
特殊形状では、平面図だけでは高さ関係が分かりません。天井伏図・平面図・展開図・断面図を重ね、防煙区画線がどこで高さを変え、どこで曲がるかを整理します。
形状を単純化すれば施工は容易になりますが、店舗やロビーの意匠を崩すことがあります。パネルタイプのように形状追従性の高い方式を使えば、区画線を建築デザインに寄せる選択肢が増えます。
03 / STEP & SLOPE
段差・傾斜では、端部の隙間とフレーム接続を丁寧に処理
天井高さが切り替わる段差部では、水平部と縦方向の部材をどうつなぐかがポイントです。傾斜天井では、シート下端を水平にするのか天井ラインに合わせるのかによって見え方が変わります。
パネルタイプでは、現場で寸法調整しながらフレームを構成できるため、既存建物のわずかな寸法差にも対応しやすくなります。事前に実測し、接続部の見付けを揃えることが仕上がりを左右します。
04 / CURVE
円形・曲線は「細かく分割して円に見せる」のか「曲線部材で追う」のかを検討
円形ロビーや吹き抜け周りでは、区画線自体が曲線になる場合があります。曲率、半径、区画高さ、見上げ角度によって最適な分割やフレーム形状が変わります。
パラスモークのパネルタイプは円形ラインへの対応実績があり、直線部材だけでは納まりにくい意匠にも提案できます。製作可否は半径や現場条件によるため、早い段階で平面CADデータ等を共有すると検討がスムーズです。
円形は「図面上の半径」だけでなく、実際の天井仕上げの中心・下地位置・取付基準線を確認します。
05 / CRANK
柱や設備を避けるクランクは、区画の連続性を保ちながら見付けを整える
柱型、壁の出入り、サイン、設備シャフトなどを避けるため、防煙垂れ壁がL字・コの字・クランク形状になることがあります。折れ点が増えるほど接続部も増えるため、強度・隙間・見た目のバランスが重要です。
端部を柱にぶつけるのか、スリットを設けるのか、別部材で連結するのかは現場条件で変わります。テンションタイプでも端部スリット・端部連結・L字などの納まり例があります。
06 / TYPE
直線はテンション、形が変わるところはパネル——組み合わせも選択肢
TENSION TYPE
直線・長尺が得意
長い直線をすっきり見せたい場所に。高透明性と軽量性を活かしやすい方式です。
- 長尺
- L字・端部連結
- 端部スリット
PANEL TYPE
複雑形状が得意
段差、傾斜、クランク、円形、変形など、天井形状に沿わせたい場所に適します。
- 段差
- 円形・変形
- 現場微調整
一つの施設内で、直線部はテンションタイプ、特殊部はパネルタイプという考え方もできます。防煙区画全体として連続性を確保できるよう、接続部を含めて設計します。
07 / DRAWING
特殊形状の相談時にあると検討が早い図面
天井伏図
天井高さ・仕上げ・設備配置を確認。
防煙区画図
区画線と必要高さを確認。
断面図
段差・傾斜・梁との高さ関係を確認。
平面CAD
円形や曲線の半径・座標を確認。
設備図
照明・空調・サインとの干渉を確認。
現場写真
既存改修では下地・端部の実状を共有。
08 / FAQ
特殊形状の防煙垂れ壁でよくある質問
Q. 完全な円形にも対応できますか?
パネルタイプで円形ラインへの対応が可能です。半径・寸法・支持条件によって製作方法が変わるため、図面で確認します。
Q. 傾斜天井にも付けられますか?
対応可能なケースがあります。防煙区画として必要な高さと、天井下地への支持方法を確認して納まりを決めます。
Q. 現場で寸法が少し違っても調整できますか?
パネルタイプは現場でカットや微調整が可能です。ただし調整範囲には限度があるため、事前実測が基本です。
REFERENCE