MATERIAL GUIDE
不燃シート製防煙垂れ壁は、「軽量・割れない・高透明」を両立できる固定式防煙垂れ壁です。
薄いシートをそのまま垂らすのではなく、必要な不燃性能を持つ材料を、張力やフレームで安定して保持して防煙区画を構成します。
ガラス製との安全性・重量・施工性の詳しい比較は、「ガラス製防煙垂れ壁と不燃シート製の違い」で整理しています。
01 / WHAT
不燃シート製防煙垂れ壁は、透明なシートを固定して防煙区画をつくる方式
防煙垂れ壁は、天井付近を流れる煙の拡散を抑える防煙壁の一種です。従来は透明な板ガラスが多く使われてきましたが、重量や地震時の破損リスクを抑えるため、不燃性能を持つシートを用いる製品が登場しています。ガラスとの比較そのものはガラス製と不燃シート製の比較記事で詳しく解説しています。
シートは薄く柔軟なため、そのままでは所定の形状を保てません。テンションを与える、フレームに張るなどの方法で安定させ、防煙区画として連続する壁を構成します。
02 / NONCOMBUSTIBLE
建築基準法上の「不燃材料」は、単に燃えにくいという意味ではない
国土交通省の資料では、防火材料には不燃材料・準不燃材料・難燃材料などの区分があり、建物規模や使用部位に応じて必要性能が定められています。不燃材料の大臣認定では、法令・評価方法に基づき燃焼や有害な変形・損傷等に関する性能を確認します。
したがって、防煙垂れ壁に「シート」という言葉が付いていても、一般的なビニールシートと同じものではありません。採用時は、製品が必要な不燃認定を取得しているか、認定番号と適用仕様を確認します。
不燃材料
認定は材料の構成・厚さ・表面仕様等とセットです。実際に採用する製品仕様が認定範囲に含まれることを確認します。
03 / STRUCTURE
シートを美しく見せる鍵は「張り」と「フレーム」の設計
透明シートは、たるみやしわがあると見栄えが悪くなり、安定した面をつくれません。テンションタイプではシート全体に十分な張力を与えて保持し、パネルタイプではフレーム内にシートを張ってパネル化します。
パラスモークのテンションタイプは、横枠に対する可動部材の摺動性を確保しながら張力を付与する特許構造を採用。すっきりしたフレームと建物の変位への追従性を両立する設計です。
04 / TRANSPARENCY
高透明シートなら、売り場・ロビーの開放感を保ちやすい
不燃シート製のメリットは軽さだけではありません。高透明タイプを選べば、ガラスに近い視界を確保しながら防煙区画をつくれます。
パラスモークの高透明タイプでは、テンションタイプで全光線透過率92%、パネルタイプで90%を公表しています。さらに半透明や乳白など、用途や目隠し性に応じたシートバリエーションもあります。
05 / LIGHTWEIGHT
軽量化は、地震時の二次被害と建物への負担の両方を抑える
国土交通省は熊本地震で防煙垂れ壁の落下を含む非構造部材の被害を調査し、その後の建築設計基準でもガラス・天井・間仕切り等について地震力への安全性や層間変形への追従性を重視しています。
不燃シートはガラスのように割れて破片が飛散せず、重量も大幅に抑えられます。パラスモークではテンションタイプがガラス製の約1/30、パネルタイプが約1/10の重量を目安としています。既存施設の耐震対策・軽量化改修でも検討しやすい方式です。
地震安全性は重量だけで決まりません。支持方法、端部、変位への追従性、施工品質を含めて確認します。
06 / VARIATION
透明度だけでなく、空間用途に合わせてシートを選ぶ
HIGH CLEAR
高透明
売り場、ロビー、オフィスなど視界の抜けを優先する場所に。
SEMI / MILKY
半透明・乳白
防煙区画を形成しながら、視線をやわらかく遮りたい用途に。
シート種類によって全厚、透過率、見え方が異なります。設計意図と防煙垂れ壁としての仕様を両立できる製品を選定します。
07 / SELECTION
不燃シート製を採用するときの6つの確認
不燃認定
認定番号と採用仕様が一致しているか。
透過率
空間に必要な透明性・目隠し性。
形状
直線・長尺・段差・円形など。
支持構造
下地、端部、変位への追従性。
清掃
表面材に適した清掃・維持管理方法。
交換性
損傷時のシート・部材交換方法。
08 / FAQ
不燃シート製防煙垂れ壁でよくある質問
Q. シートなのに本当に燃えませんか?
建築用の不燃シートは、一般的な樹脂シートとは異なり、必要な不燃性能について大臣認定等を取得した材料を使用します。採用製品の認定仕様を確認してください。
Q. シートはたるみませんか?
製品構造によって張力を与えたり、フレームに張ったりして平面を保ちます。パラスモークではテンションタイプとパネルタイプで異なる保持方法を採用しています。
Q. ガラスより傷つきやすいですか?
表面硬度など材料特性はガラスと異なります。硬い物を擦りつけるなどは避け、指定の清掃方法で管理します。
REFERENCE